Friday, May 06, 2022 6:56 AM
VW、クアルコム製チップ使い自動運転ソフト開発へ
フォルクスワーゲン(VW)はこのほど、将来の市場戦略の柱となる自動運転ソフトウェアの開発では、半導体大手クアルコム製のチップ(半導体部品)を使うと発表した。
ロイター通信によると、VWの車載ソフトウェア子会社カリアド(CARIAD)は、レベル4の自動運転を実現するためのソフトウェア・プラットフォームにクアルコムのシステムオンチップ(SoC)を使用する。レベル4では、ほとんどの状況で人間が介入することなく車の中央制御システムが運転のあらゆる側面を処理する。
VWのヘルベルト・ディースCEOは、ビジネス向け交流サイトのリンクトインで「14万件以上の特許を持つチップ設計のエキスパートであるクアルコムから、レベル4までの運転支援および自動運転機能のために設計されたSoCを調達する」と表明しており、2025年からはクアルコムの運転支援・自動運転システム「スナップドラゴン・ライド」用のチップが、一元化されたカリアドのソフトウェアとともにグループ傘下全ブランドの車両に搭載される予定だという。
VWはインテル傘下モービルアイとの既存の提携も拡大する予定で、そのための交渉も進めている。VWの経営委員会でカリアドの責任者を引き継いだディースCEOはこれを「将来の最も重要な利益プールを活用するための業界内でも最も野心的なプロジェクト」と呼び、プロジェクトの遅れに関する報道に対しては「プロジェクトの実現には2つの製品ライフサイクルを要する。グループ内の批判者にはこう言いたい。不満を述べるだけでなく進歩のために協力すべきだと」と話している。