Wednesday, September 14, 2022 6:50 AM
グローバルウェーハズ、テキサス工場を11月起工へ
台湾のシリコンウエハーメーカー、グローバルウェーハズ(GlobalWafers、環球晶円)は13日、テキサス州の新工場を11月に着工すると発表した。投資額は50億ドル。
ロイター通信によると、同社が米国に工場を建設するのは初めて。米国内にシリコンウエハー工場が建設されるのも20年以上ぶりとなる。
グローバルウェーハズは6月、ドイツでの投資計画が破談になったことを受けて、半導体に使用される直径300mmシリコンウエハーの製造工場をテキサスで建設すると発表していた。ドイツでは2021年、同業のシルトロニックを43億5000万ユーロで買収する構想を進めていたが、ドイツ当局の認可審査の遅れなどを背景に取りやめ、米工場に資金を振り向けることにした。
ドリス・シュー会長兼CEOは台北で記者団に対し、起工式は11月末ごろの見込みだと語った。
米国は外国のハイテク企業による国内での生産事業を奨励しており、連邦政府もグローバルウェーハズの投資を歓迎している。
バイデン大統領は8月、総額2800億ドルを米半導体業界に投じる「チップスおよび科学法」に署名し、成立させた。この中には半導体部品(チップ)の国産化支援のための補助金520億ドルや、チップ工場への投資に対する推定240億ドルの税額控除が含まれる。
シューCEOはこの補助金制度について、重要ではあるが唯一の理由ではないと述べた。「米国以外の地域からも政府補助金の提案を受けたが、当社は総合的に評価した。チップス法は非常に重要な要素だが、それだけではない」「米国市場にはシリコンウエハーが不足していると思う。炭素排出量や生産の現地化、環境保護について議論するとき、地域的な解決策が必要だ」
アップルの主要サプライヤーでファウンドリー(半導体受託製造)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は21年、アリゾナ州で半導体工場の建設を開始した。120億ドルを投じる。