Thursday, September 15, 2022 6:54 AM
クルーズ、無人配車サービス開始へ〜フェニックスとオースティンで
ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転技術部門クルーズ(Cruise)は、90日以内にドライバーなしの自動運転車(AV)による配車サービスをアリゾナ州フェニックスとテキサス州オースティンに拡大する。
ロイター通信によると、クルーズのカイル・フォクトCEOが12日、ゴールドマン・サックス主催の会合で明らかにした。同社はまだ赤字経営だが、2025年までには10億ドルの売り上げ達成を目指しているとも語った。
クルーズは6月、サンフランシスコでGMの電気自動車(EV)「シボレー・ボルト(Bolt)」を使った夜間のAV配車サービスを開始。現在は70台のAVをドライバーなしで運用しており、年内にはその数を2〜3倍に増やす計画だ。
オースティンとフェニックスでは、当初は小規模展開で収益を上げ、23年に運用規模を拡大する予定。フェニックスではすでに出資者のウォルマートと自動運転配送サービスのテストを行っており、配車や配送サービスに無人AVを使う上で必要な許可はすべて取得している。
ライバルのアルファベット傘下ウェイモ(Waymo)は、すでにフェニックス郊外でドライバーなしのロボタクシー(自動運転タクシー)サービスを展開しており、サンフランシスコでも限られた人々に安全のための補助ドライバーが乗ったAVによる配車を無料で提供している。
最近、投資家の一部はリスクの高い技術関連の投資から手を引いており、AVが公道で大規模展開されるのはいつになるかを再評価している。フォクトCEOは、AV業界は「極端な楽観主義」から「極端な悲観主義」に振れているが、状況は変化すると見ており「人々は、知らない間にAVがかなりどこでも使えるようになっていることに気づくと思う」と述べた。
クルーズは、6月にサンフランシスコで2人が負傷する事故が発生した後、80台のAVをリコール(回収・無償修理)してソフトウェアを更新した。フォクト氏は、今後も取り組む必要がある荒削りな部分があることは認めつつも「AV技術はもはや解決不可能な難題ではない」と語った。