Monday, September 26, 2022 6:57 AM
スターバックス、技術活用し店員のストレス解消
コーヒーチェーン大手スターバックス(Starbucks)はこのほど、事業の活性化と労働環境の改善を目指すと同時に、店員らが客からの注文の多さに押しつぶされないよう、作業を効率化・自動化する新技術の開発に取り組んでいることを明らかにした。
ロイター通信によると、新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)中、スターバックス店では営業を制限される中でデジタル注文が激増し、現在では全ての注文の4分の1近くをデジタル注文占めるようになった。これでスタバのコーヒー店市場シェアは飛躍的に伸びたが、燃え尽き症候群や古い店舗の処理能力が限界に達するなど、店員らの疲弊の要因になっている。
デブ・ホール・ルファーブ最高技術責任者(CTO)によると、同社はこうした状態を解消するため、ドライブスルーの利用者を比較的空いた別の店に案内する「負荷分散(load balancing)」技術の導入を検討している。
消費者はパンデミック中に消費行動を変え、飲食店では携帯電話やドライブスルーによる注文、そして配達の要請が激増した。スタバではこれが冷たい飲料やカスタマイズド・コーヒーの販売増につながったが、店員の作業量は激増し、ストレスは高まったと考えられる。
同社は店舗従業員のストレス軽減の必要性を重視し、負荷分散のほかにも作業時間短縮のための機械を導入する。これはアイスコーヒーを自動的に作る機械で、従来の所要時間を1分近く短縮し35秒で作れるようにする。店員らはこれまで、氷がいっぱい入ったバケツを1時間ごとに運び込んでいた。
スタバはこのほか、食品の加熱時間を短縮する新しい省プラスチック機器を導入する。注文受け専用の区画を設けた店舗の新設計も取り入れる。
同社は2023年、北米店舗の近代化で4億5000万ドルを投じる計画だ。米国では25年までに店舗数2000店純増を目指し、出前専用の店舗も追加する。これで特定店舗への注文を分散し、現場店員らの負担軽減を図る。