Thursday, December 08, 2022 6:09 AM

ボルグワーナー、スイスのドライブテックを買収

 パワートレイン部品大手ボルグワーナー(BorgWarner、ミシガン州)は、電動ドライブやパワーエレクトロニクスなどを専門とするスイスのドライブテック(Drivetek)を3500万スイスフラン(3731万ドル)で買収した。

 ボルグワーナーのプレスリリースによると、2500万スイスフラン(2665万ドル)は取引完了時に支払っているが、残りの1000万スイスフランは条件付きで今後3年間かけて支払う予定。同社のフレデリック・リサルド社長兼CEOは「ドライブテックは、今年2月に初受注を発表した当社の高電圧『eFan』事業における重要なパートナー。ドライブテックの有能なチームを社内に迎え入れることは、補助インバーターのパワーエレクトロニクス能力を高める投資であり、当社のeFan事業の成長を加速させると期待している」と述べた。

 ボルグワーナーは、電気自動車(EV)の主要部品サプライヤーとなるため事業の軸足移行を進めており、今回の買収はその方針に沿った戦略的な動きと見られる。

 ドライブテックは、インバーター、電動ソリューション、パワーエレクトロニクス向けのエンジニアリングおよび製品開発サービスを提供しているほか、高速電動ターボ機械用の特殊インバーターなどの製品ラインを持ち、パワーエレクトロニクスや電気機械の設計・開発、システムエンジニアリング、制御ソフトウェアを得意分野としている。また、自動車や輸送分野だけでなく、航空、産業、エネルギー分野の取引先も持つ。

 ボルグワーナーは2021年、ドイツの高性能電池システムメーカーであるアカソル(Akasol)の89%株式を取得した。最近はブラジルに電池システムの製造施設を新設する計画を発表しており、現地の顧客向けに電池システムを生産できるようになる見込み。