Friday, October 21, 2016 10:04 AM

全車を完全自動運転仕様に〜テスラ、対応機器を標準搭載へ

 電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズは19日、今後は完全自動運転に必要なカメラやセンサー、レーダーなどの機器をすべての新車に標準搭載すると発表した。

 ロイター通信によると、関連機器には8台のカメラ、12台の最新センサー、処理速度の速いレーダーなどが含まれ、コストは8000ドル。テスらはすでにこれらを搭載した「モデルS」と「モデルX」の生産を始めている。

 イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)によると、機器に対応するソフトウェアはまだ試験中だが、順調に行けば2017年の末までにテスラ車は運転手がハンドルにまったく触れることなくロサンゼルスからニューヨークまで走れるようになるという。自動運転車開発に取り組むほかのメーカーは、自動運転機能の市場投入は19〜21年と予測している。

 テスラのソフトウェアは自社製で、エヌビディアの半導体「タイタン」で動く。既存のモデルについてテスラは、完全自動運転にはできないが運転支援ソフト「オートパイロット」の改良を続ける。マスク氏は、テスラの完全自動運転車は人間が運転するより安全性が2倍高まると見ているが、国内ではこうしたシステムの開発や展開を管理するため、連邦や州が厳格な新基準の適用を計画している。

 自動車情報サイト大手エドマンズ・コムのアナリスト、ジェシカ・コールドウェル氏は、法整備が整う前に自動運転車を購入することに価値があるのか疑問視しながら、テスラ車の購入を「実用性より見えを重視した買い物(vanity purchase)」と呼んでいる。