Tuesday, January 17, 2023 6:22 AM
ハーマン、新しい車載技術を披露〜CES
サムスン電子傘下の音響機器・コネクテッド技術大手ハーマン(Harman、コネティカット州)は、ドライバーのバイタルサイン(生命情報)の監視や車内音響経験の向上が、消費者を車に引き付ける重要なマーケティング戦略だと考えている。
オートモーティブ・ニュースによると、ハーマンは先日の国際IT家電見本市CESで、神経科学や人工知能(AI)、機械学習を用いてドライバーと乗客の健康状態を観察する「レディー・ケア(Ready Care)」ソリューションの拡大版を発表した。
2022年に発売されたレディー・ケアの最新バージョンには、ドライバーの注意力低下を抑え、個人に合わせた応答を行う機能がある。これはストレス、不安、眠気といった身体面の変化によって引き起こされる危険な運転状況を軽減することを目指している。レーダーを用いたハーマンの技術は、オーディオ設定などの個別化可能な機能を使ってドライバーに危険を警告し、子供やペットの車内置き去りを検知することも可能だ。
ハーマンはほかにも、車内と車外の音響機能を強化し、ドライバーが危険な状況に陥るのを防ぐ音響・振動センサーと外部マイクを披露した。高度な音響技術によってドライバーは緊急車両のサイレン、他車のドライバーや警官の音声、ガラスの破損または車が受けた衝撃の音を聞くことができる。
さらに同社は、フロントガラス上にこれから曲がる方向を表示し、ドライバーの認知力を高める「ハーマン・レディー・ビジョン(Harman Ready Vision)」も披露した。同機能はまた、コンピュータービジョンと機械学習を用いて物体を検出し、衝突の警告、死角の警告、車線逸脱、車線変更の補助、低速ゾーンの通知も行う。このシステムは、ほかの車載警告システムよりはるかに運転の邪魔にならないように設計されている。
ハーマンは、現在どの自動車メーカーが同社の新製品を導入する予定かは明らかにしなかった。