Wednesday, February 22, 2023 6:04 AM

日産、ADASにトリンブルのRTX技術を採用

 日産は、SUVタイプ電気自動車(EV)「アリア(Ariya)」の2023年型に搭載する先進運転支援システム(ADAS)「ProPILOT Assist 2.0」で、位置情報サービス大手トリンブル(Trimble、カリフォルニア州)の高精度測位技術「RTX」を採用する。高速道路における手放し運転や誘導運転機能を実現するため。

 トリンブルのプレスリリースによると、通常のGNSS(全地球測位衛星システム)信号による測位では、最大10メートルの誤差が生じる可能性があるが、RTXはより精度が高く継続的な車線確認ができるため、ProPILOT Assist 2.0を含む多くの最先端運転支援システムにとって重要なコンポーネントになる。

 自動運転システムでは、ADASが提供する車線認識の精度が重要な役割を果たす。ProPILOT Assist 2.0は、同一車線の巡行走行で手放し運転を可能にする。道路の分岐に近づいた時や遅い車両を追い越せる状態の時は、ナビゲーションシステムのデータと360度センシングによって、車線離脱または追い越しに最適な時期を判断する。それを分かりやすい言葉と視覚的な表示でドライバーに知らせ、ドライバーがハンドルに両手を置くと動作の実行が承認されたことになる。

 トリンブルの測位システムは統合的な監視機能で、複雑な走行環境でも常に車線の測位を提供するが、ほかの最新ステアリングシステムと同様、ドライバーは常に前方に注意を払う必要がある。

 同社のRTXは、冗長性と堅牢性を備えた世界規模の技術基盤で支えられており、ISO 20000(ITサービスに関するマネジメントシステム規格)認定のネットワークエンジニアとIT専門家チームが24時間体制で運用を監視し、利用するドライバーに最適なシグナル性能と信頼性を保証している。数秒で最大誤差10センチの精度を実現できるため、精度、コンバージェンス速度(更新情報がすべてのルーターに行き渡る速度)、単一のグローバル通信網へのアクセスが必要な自動運転などの用途に最適な選択肢となる。

https://investor.trimble.com/news-releases/news-release-details/trimble-technology-help-power-nissans-most-advanced-driver