Wednesday, June 07, 2023 6:49 AM
ニデック、ルネサスと協業〜次世代のEV駆動装置開発で
ニデック(旧日本電産)は6日、ルネサスエレクトロニクスと次世代の電気自動車(EV)駆動装置「E-Axle(イーアクスル)」を共同開発すると発表した。ルネサスの半導体技術を生かし、2023年にも高品質・高機能なイーアクスルの試作品を開発する。
ニデックのプレスリリースによると、現在、EVではモーター、インバーター、ギヤ(減速機)を一体化した3-in-1駆動装置の採用が増えている。さらに高性能・高効率と小型軽量・低コストを同時に実現し、車両開発を効率化するためDC-DCコンバーター、車載充電器(OBC)などのパワーエレクトロニクス制御を統合する動きが加速している。特に中国市場では、複数の自動車メーカーで複数の機能が統合された「X-in-1」駆動装置がプラットフォーム化され、多くの車種で採用が進んでいます。
両社は協業の第1弾として、主要部品を従来の3部品から充電器、コンバーター、配電ユニットを加えた6部品にした「6-in-1」の次世代イーアクスルの試作品を開発する。当初はSiC(炭化ケイ素)のパワー半導体を搭載するが、第2弾ではGaN(窒化ガリウム)に置き換え、一層の小型化と低コスト化を目指す。
ニデックは、協業で開発した試作品を基に早期に製品化し、イーアクスルのラインナップを拡充して量産体制を構築する。ルネサスは、試作品をイーアクスルのレファレンスデザイン(参照設計図)のベースとして活用し、複雑化するX-in-1駆動装置向けに新技術を開発、提供する。