Tuesday, August 01, 2023 6:55 AM
米半導体業界、30年には6.7万人の人手不足に
米国の半導体業界は、2030年には約6万7000人の労働力不足に直面するとの予測を、業界団体の半導体産業協会(SIA)が発表した。
ロイターによると、SIAとオックスフォード・エコノミクスがまとめた調査報告書は、業界の労働人口は23年の約34万5000人から30年までには46万人に増えると見込まれるが、現在の学校卒業率ではその増加に対応するのに十分な数の有資格者が生まれないと結論づけた。
米国政府は現在、半導体産業の強化に取り組んでおり、22年8月に成立した半導体国産支援法(CHIPS法)では新たな製造拠点や研究・開発(R&D)のための資金を確保している。この法律に基づき、商務省は390億ドルの製造補助金を監督し、インテル、台湾積体電路製造(TSMC)、サムスン電子などの企業が申請すると発表している。また、新しい半導体工場(ファブ)の建設に対する25%の投資税控除も設定されており、これは240億ドルに相当する。
SIAによると、これらの工場は雇用を創出する見通しだが、不足が予想されるのはコンピューター関連の科学者、エンジニア、技術者で、将来のチップ産業雇用の約半分はエンジニアになると見られている。
SIAのジョン・ニューファー代表は「業界は以前からこの問題を抱えていたが、特にCHIPS法によって歴史の流れが国内生産を増やす方向に曲げられたため、問題が際立つようになった」と話した。