Thursday, December 07, 2023 6:12 AM
米国初のEV非接触充電道路、デトロイトに完成
米国初の電気自動車(EV)用非接触充電システムを備えた道路が、デトロイトに建設された。
オートモーティブ・ニュースによると、イスラエルのエレクトレオン(Electreon)が技術を開発し、ミシガン州運輸省の資金援助を受けて導入された。非接触充電ができる区間は、旧ブック・デポジトリー・ビルを改修した先進技術の共同作業拠点ニューラブ(Newlab)に隣接する14丁目の1/4マイル区間。計画発表後2年以上を経て完成した。
ミシガン州は、EV充電インフラを構築して最先端のテクノロジーを導入することに力を入れており、最終的にはデトロイトからアナーバーまでの40マイル区間を「コネクテッド・コリドー(接続街道)」にする計画。デトロイトのトッド・ベティソン副市長は「世界中が電動化で競争をしている。これはデトロイトにおける私たちの性能試験場になる」と述べた。
この試験的な電磁誘導式充電システムには、2021年にグレッチェン・ウィトマー州知事が発表した州運輸省からの助成金190万ドルと、エレクトレオンからの少なくとも25%のマッチング資金が使われており、技術が普及して利益が出るほど洗練されるまでは、充電道路の利用はエレクトレオンの試験車両に限られる。
13年設立のエレクトレオンは、スウェーデン、イスラエル、イタリアなど8カ国で18のプロジェクトを展開している。同社の非接触充電技術は電磁誘導が応用されており、銅製のコイルを道路に埋設し、電力系統からのエネルギーによって磁場を発生させ、走行中のEVの床部分にある受電装置が電気を受け取る。
試験事業のためエレクトレオンが利益を出すことはないが、ドイツやスウェーデンなどで行っている自家用および商用EV、自動運転車(AV)向けの「サービスとしての充電」ビジネスモデルと同様に、同社は最終的には収益化を目指している。