Friday, January 12, 2024 6:40 AM
テスラ、独工場で生産の大半2週間停止〜紅海の物流混乱で部品不足
電気自動車(EV)大手テスラは11日、独ベルリン近郊の工場で29日から2月11日まで、自動車生産の大半を停止すると発表した。紅海で相次ぐ商船への攻撃と、それに伴う海運ルートの変更が影響し、部品不足に陥っているため。
イランの支援を受けたイエメンの武装組織フーシ派が、イスラエル政府軍と戦うガザ地区のパレスチナ人イスラム主義組織ハマスとの連帯を示すため商戦への攻撃を始めたことで、紅海の物流は混乱している。
ロイターによると、テスラはこの混乱を受けて生産中断を公表した最初の企業になる。中国第2位の自動車メーカー、吉利汽車(ジーリー)や、スウェーデンの家具大手イケアなど多くの企業も、納品の遅れを警告している。
テスラは声明で「紅海での武力紛争と、それに伴う喜望峰経由ルートへの輸送路変更はグリュンハイデ工場での生産にも影響を及ぼしている」「輸送時間がかなり長くなり、サプライチェーンにギャップが生じている」と述べた。
自動車の部品供給網と生産を追跡しているオートフォーキャスト・ソリューションズのサム・フィオラニ副社長は「多くの主要部品をアジア、特に中国に依存することは、どの自動車メーカーにとっても潜在的な弱点になっている。テスラは電池用部品を中国に大きく依存しており、紅海を通じて欧州に輸送する必要があるため生産は常に危険にさらされている」と説明した。