Wednesday, May 01, 2024 7:10 AM

テスラ、充電器部門を閉鎖〜自動車業界に動揺走る

 電気自動車(EV)大手テスラが急速充電器部門を閉鎖し、担当幹部らと数百人を解雇したことで、同社の「スーパーチャージャー」ネットワークを使おうとする顧客のために新型EVを準備していた自動車メーカー各社は不意打ちを受け、動揺している。自動車業界幹部やアナリストらが語った。

◇より悪く再編成?

 ロイターによると、今のところ、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードなどテスラと充電網の利用に関する契約を結んだ自動車メーカーは従来の計画を変更していない。

 競争相手のEVメーカーに自社の充電ネットワークを開放するというテスラの決断は、ジョー・バイデン大統領に高く評価され、独自の充電規格「NACS(北米充電規格)」の提供を拡大するために連邦補助金を取得できた。

 ところが2人の元従業員やLinkedInへの複数の投稿によると、マスク氏はスーパーチャージャー事業責任者レベッカ・ティヌッチ氏とシステムの運用・保守を担当するスタッフのほとんどまたは全員を解雇するという決定を下した。テスラはコメント要請に応じていない。

 スーパーチャージャー・ネットワークに機器を提供するBullet EV Charging Solutions(テキサス州)のアンドレス・ピンター共同CEOによると、同社の担当者らは4月30日朝、突然の知らせに「叩き起こされた」という。その上で「テスラはすでに連邦政府のEVインフラ整備プログラム(NEVI)で資金を獲得している。マスク氏がただ同然でもらった資金から手を引くことはあり得ない」と述べた。「彼がEV充電器部門を、より大きく、より悪く、よりマスク流に再編成する可能性はある」