Thursday, May 16, 2024 7:21 AM

rFpro、LAの道路36キロのデジタル地図を公開

 英国の自動車業界向けシミュレーション・ソフトウェア開発会社アールエフプロ(rFpro)は、自動運転車(AV)と自動運転技術の開発を支援するため、カリフォルニア州ロサンゼルスの道路網のデジタルモデルを公開した。この仮想環境を利用することで、エンジニアは路上テストに進む前にコンピューター上でAVの走行試験ができる。

 モーターファイナンス・オンラインによると、新開発のロサンゼルス・モデルは、延長36キロメートルの道路で構成され、rFproがこれまでに作成した公道モデルでは最大。ロサンゼルスの複雑な道路レイアウトを正確に捉えており、高速道路、分離二車線区間、一車線区間などさまざまな道路を含む。デジタル・ツインの環境で前後両方向に移動でき、エンジニアに厳格なテストを行うための現実的で多様な環境を提供する。

 ロサンゼルスの人工再現モデルは、測量グレードのライダー(光検知・測距装置)スキャンデータを使って綿密に作成され、車両ダイナミクスも研究できる路面を生成し、36キロのルート全体で1ミリメートル以内の段差まで再現した高い精度を誇る。

 さらに、このモデルには道路わきの駐車場、道路の分離帯、踏切、橋、トンネル、複雑さの異なる交差点など、自動運転技術の課題となるさまざまな要素のほか、1万2400棟の建造物、4万本の植生、1万3600点以上の街路備品といった景観構成が含まれている。

 広範なカバレッジ、多様な道路構成、忠実度の高い路面モデルにより、ロサンゼルスのデジタルモデルは車両ダイナミクス(走る、止まる、曲がる性能)、先進運転支援システム(ADAS)、ヒューマンファクター、ヘッドライト開発など幅広いテスト用途に適している。

 rFproは、23年に自動車試験機械の英ABダイナミクス(ABDP)に買収された。