Thursday, July 11, 2024 7:12 AM
ルミナー、自動車メーカー向けフルスタックソフトウェアを発表
ライダー(光検知・測距装置)開発のルミナー・テクノロジーズ(Luminar Technologies、フロリダ州)は、5年間にわたるソフトウェアと人工知能(AI)システムの開発を経て、自動車メーカー向けにフルスタック・ソフトウェアスイート「センティネル(Sentinel)」を発表した
グリーンカー・コングレスによると、「センティネル」にはプロアクティブセーフティー(先を見越した安全対策)、認識、3Dマッピング(立体地図生成)とローカリゼーション(現在地特定)、シミュレーション、ダイナミック・ライダー機能などがまとめられ、 自動車メーカーは車両の安全性、自動運転機能の開発加速が期待できる。
出荷は7月初めから始まっており、7〜9月期中には大手自動車メーカーに納入される予定。
この技術は、ルミナーのライダー・ハードウェアとAIベースのソフトウェア技術を活用し、スケールAI(Scale AI)やアプライド・インテュイション(Applied Intuition)といった外部のソフトウェア・パートナーと、2022年にルミナーが買収した高精細マッピング技術開発シビル・マップス(Civil Maps)のサポートを受けている。
「センティネルは」、運転手のいないロボタクシー(自動運転タクシー)向けに開発される他社のフルスタック自動運転ソフトウェアとは異なり、当初から消費者向け量産車に次世代の安全性と自動運転機能を実装するためのツールキットを自動車メーカーに提供することに重点が置かれ、メーカーのソフトウェア開発で評価され、車両に組み込まれることを目指している。
再保険大手スイス・リーの最近の報告書によると、ルミナーのライダーと開発段階の「センチネル」ソフトウェアを搭載した車両は、安全性が大幅に向上し、事故の重大度が最大40%低下したことが実証されている。ルミナーの最大の目標は安全性の向上だが、ルミナー、自動車メーカー、最終消費者は、ルミナーの技術がもたらす安全性と被害軽減効果で実現される保険料の節約という特典を得られる。
ルミナーは21年、現在の機能の一部を備えた「センティネル」のプロトタイプを発表。キットに追加されるソフトウェアは継続的に開発されており、「センティネル」は内燃エンジン車と電動車を含めたほぼ全ての消費者向けおよび商用車両に対応するよう構築されている。