Tuesday, September 03, 2024 7:04 AM
カリフォルニア州、自動運転トラックの運行規制案を発表
カリフォルニア州陸運局は8月31日、州内の幹線道路における自動運転トラックの運行に関する規制案を発表した。当初はライトデューティー、ヘビーデューティー車の両方に安全のためのドライバー同乗を義務付ける計画だ。
ロイターによると、陸運局は10月14日まで、規制案の文言に関する意見書を受け付ける。
この規制案が承認されれば、技術の成長と進歩に望みをかけている自動運転トラック運送の新興企業にとって大きな勝利となる可能性がある半面、トラック運送業界の雇用が脅かされることになる。
アルファベット傘下のウェイモやゼネラル・モーターズ(GM)のクルーズ部門が開発中の自動運転車(AV)は、ロボタクシー(自動運転タクシー)の相次ぐ事故によって規制当局と対立している。ウェイモの車両は今年初め、交差点でサイクリストをはね、クルーズ車両は昨年サンフランシスコで重大な人身事故を起こし、同社は1000台近くを国内の道路から引き上げた。
一方、自動運転トラックは、事前に計画されたルートに沿って大型車両を配備し、商品を配送することで成功を収めている。カナダのトロントを拠点とするワービ(Waabi)のような企業は、テキサス州のダラス〜ヒューストン間で貨物トラックの配車サービス会社ウーバー・フレイト(Uber Freight)向けに自動運転トラックを運行している。
加州の規制案に対する反応はさまざまだ。労組の全米トラック運転手組合(IBT、通称チームスターズ)は、雇用と公共の安全を脅かすとして非難している。一方、自動運転車業界連合(AVIA)は「カリフォルニア州の交通安全とサプライチェーンの回復力の将来にとって重要な一歩だ 」と述べ、規制案を歓迎した。
カリフォルニア州議会は最近、二つのAV関連法案を可決している。法案はそれぞれ、運転手のいないトラックには人間のオペレーターによる監視を義務付け、AVメーカーには車両の衝突や交通違反などの報告を義務付ける内容。いずれも州知事の署名を経て州法として成立することになる。