Monday, September 09, 2024 6:56 AM

アンプリアス、小型EV用電池開発でテクノロジー大手と合意

 シリコン負極を使った超高エネルギー密度リチウムイオン電池を開発するアンプリアス・テクノロジーズ(Amprius Technologies、カリフォルニア州)は、フォーチュン・グローバル500に含まれるテクノロジー企業と、小型EV(LEV)向け高エネルギー円筒型電池「SiCore」の開発に関する拘束力のない予備的合意(LOI)を締結した。

 グリーンカー・コングレスによると、このLOIは、今後5年間にわたる商業供給契約を締結するという両社の意図を示している。このテクノロジー企業はLEV業界で強い存在感を持っており、アンプリアスとの戦略提携を通じて製品ラインアップの強化を図る。

 アンプリアスは、今回のLOIに関連した将来の潜在的なビジネスにより、契約期間中に容量換算で2ギガワット時(GWh)を超える電池を受注する可能性がある。同社は、自社のSiCore負極化学に基づき、現在の業界標準より25%容量が大い高エネルギー密度の円筒型電池を設計・納入する予定だが、性能仕様はまだ確定していない。

 アンプリアスは、製造委託パートナーシップを通じて年間1億2500万個以上のSiCore円筒型電池の生産能力を確保しており、2025年には生産能力の追加を予定している。年内には、同テクノロジー企業の用途向けに設計されたSiCore円筒型電池の第1回出荷を開始する予定。

 カナダの調査会社プロビデンス・リサーチの報告書によると、LEV市場は急成長が見込まれ、23年以降の年平均成長率(CAGR)は9.74%で、32年には推定2057億ドルに達すると予想される。この成長により、マイクロモビリティー分野全体で高性能電池の需要が増え続けることになる。