Wednesday, November 20, 2024 6:03 AM

ネバダにLi-S電池の大型工場建設へ〜ライテン、10億ドルで世界初

 EV向けリチウム硫黄(Li-S)電池を開発するライテン(Lyten、カリフォルニア州)は、より安価な電源の需要を取り込むため、ネバダ州リノに世界初のリチウム硫黄電池のギガファクトリー(大型工場)を建設する。

 ロイターによると、電池のコストはEV価格の大部分を占めており、EVをもっと普及させたい自動車メーカーは現在主流のリチウムイオン電池(LiB)に代わる技術に目を向けている。

 ステランティスと宅配大手フェデックスが出資するライテンは、新工場に10億ドル以上を投資する。当初は200人を雇用し、将来は1000人以上に拡大する計画。リノには、テスラのEV用電池パックやその他の部品を生産するテスラ・ギガファクトリーもある。

 ライテンの工場は、年間最大10ギガワット時(GWh)のリチウム硫黄電池を生産する予定で、2027年には第一段階の規模で生産を開始する。

 15年に設立されたライテンは、23年5月からカリフォルニア州サンノゼにある半自動化された工場で電池を生産している。同社のLi-S電池はエネルギー密度が高く、LiBよりも最大40%軽量化できる可能性がある。ライテンは、多くの顧客候補とのパイプラインを持っており、同社のLi-S電池は今後2年間でドローン、マイクロモビリティー、宇宙、防衛などの市場で使われる見込みだという。