Tuesday, November 26, 2024 6:26 AM
現代、3列シートの電動SUV発表〜大型ファミリーカー市場に参入
現代(ヒョンデ)自動車は、同社初の3列シートのSUV型電気自動車(EV)「IONIQ(アイオニック)9」を発表し、近年人気が高まっている大型ファミリーカー市場に参入した。
◇ガソリン車では人気分野
ロイターによると、「IONIQ 9」は2025年初めに米国と韓国で発売され、その後欧州などでも展開される予定。製造は米ジョージア州、航続距離は300マイル以上。大出力の充電器なら24分で容量10%から80%まで充電でき、テスラの充電網「スーパーチャージャー」にも対応する。
3列シートのSUVは、子供や友人を乗せて街中を走ったり、大勢の人や荷物を乗せて遠乗りしたりするのに便利な、ミニバンやステーションワゴンに代わる大きめの乗用車の選択肢になっている。
自動車メーカーにとってほとんどのEVは赤字だが、今のところガソリン車バージョンが利益を生んでいる。各社とも電池のコストが下がれば電動バージョンでも大きな見返りが得られると期待し、早く発売すれば競争で有利になると考えて、すでにルシッド、キャデラック、ボルボ、ビンファストが3列シートのEVを発売。現代の姉妹ブランド起亜も独自のバージョンを発表している。
調査会社オートフォーキャスト・ソリューションズのサム・フィオラニ副社長は、3列シート車について「ガソリン車では非常に重要なセグメントだが、問題は大型という点で、EVでは収納スペースと3列シートの実用性を考慮した電池パックの設計が難しい」と指摘する。また、電池を大型にするだけでは長距離ドライブ中の充電をなくすことにはならない。それでも自動車各社は顧客に選択肢を提供するために市場参入は必要とみており「他のブランドから客を奪うよりも、既存の顧客を引き続き満足させる方がはるかに簡単だ」(フィオラニ氏)という。