Wednesday, December 04, 2024 6:06 AM
テスラの顧客愛着度、業界最高〜「モデル3」は72.1%
テスラは、車両価値の下落や、イーロン・マスクCEOの言動などが中核的な顧客を遠ざけているとの報道にもかかわらず、業界最高の顧客愛着度を維持していることがS&Pグローバル・モビリティーの最新調査で分かった。
インサイドEVsによると、24年上半期のテスラのブランド・ロイヤルティ(ブランドに愛着を感じるオーナーの割合)は67.8%だった。中でも量産型EVセダン「モデル3」オーナーは72.1%という驚異的な高さでブランド内の首位を維持しており、これは最近の刷新の効果と考えられる。
ブランド・ロイヤルティの業界平均は52.5%だった。前年同期比1.9%の上昇で、新型コロナウイルスが大流行した20年以来初めて前年を上回った。
テスラ購入者の大部分は、再販価格が急落し長期的な信頼性に疑問があっても次に購入するEVはテスラ車を選んでおり、ウォールストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズなどの大手メディアが「マスク氏の物議を醸す発言などが典型的な購買層を遠ざけている」と報じても、顧客はブランドへの愛着を示し続けている。マスク氏は、移民問題へのコメント、自身がオーナーのX(旧ツイッター)への広告出稿を見合わせた広告主への攻撃など問題発言を連発しており、テスラに乗るのが恥ずかしいというオーナーもいる。
実際、テスラのブランド・ロイヤルティは前年より下がってはいるが、低下率は1%未満で、競合他社よりも健全な数字を確保している。
S&Pグローバル・モビリティの担当者は「テスラはこれまでも、製品ポートフォリオは限られているが消費者の愛着が強いブランドだった。他メーカーのEV計画の変化や、必要に応じて価下げする同社の方針が離反を防いでいる」と指摘した。
テスラはラインアップを増やさないなどといった非難はあるものの、オーナーは車に新機能をもたらすソフトウェアの無線アップデートに満足していることが多い。