Thursday, December 05, 2024 6:11 AM

バイアサット、5GAAに加盟〜自動運転や安全システム開発を支援

 衛星通信を専門とするバイアサット(Viasat、カリフォルニア州)は、自動運転車や予防安全・保全といったコネクテッド交通機能の開発支援のためにテクノロジー大手や自動車関連企業が結成した世界的な業界横断組織「5GAA」に参加した。

 ADAS & オートノマス・ビークル・インターナショナルによると、5GAAは、交通機関向けの通信接続システム「C-V2X(携帯電話回線を使った車車間・路車間通信)」の実現を目指している。C-V2Xは、車が他車両、自転車、歩行者、道路インフラ、路側装置、モバイルネットワークとリアルタイムで通信できるプラットフォームで、交通やサプライチェーン(供給網)を変革し、移動の強化、環境汚染の削減、交通安全の向上につながる可能性がある。

 5GAAが取り組んでいる将来の用途には、完全自動運転車の支援、リアルタイムのサプライチェーン追跡、旅客輸送/歩行者/自転車のための安全システム、故障を防ぐための予防保全警告などがある。

 バイアサットは、すでに海上や航空の安全サービスに利用されているモバイル衛星通信サービス(MSS)を補完するため、チップセットメーカー、移動体通信業者(MNO)、自動車メーカー、ソリューションプロバイダーによるディバイス直結の通信システム構築に取り組んでいる。衛星を介した自動車業界の通信には、緊急通報や故障時の通話を可能にする技術や、衝突を検知・回避するセンサーなどが含まれる見込み。

 バイアサットによると、モバイル衛星通信サービス用にすでに認可されているLバンド周波数帯を利用することで、車は宇宙と地上の両方の通信システムを使えるようになる。統合された通信システムを衛星が支援し、車は自動的かつ自律的にほかの車または中央管理プラットフォームと連携できるようになり、より安全で持続可能かつ効率的な運用が可能になるという。