Monday, December 16, 2024 6:28 AM

ボルボ、テキサスでDHL向けに自動運転トラック運用開始

 ボルボの自動運転輸送事業ボルボ・オートノミー・ソリューションズ(VAS)は、物流サービスのDHLサプライチェーン向けに、米国で自動運転トラックの運用を開始した。

 グリーンカー・コングレスによると、この業務は自動運転技術開発オーロラ・イノベーション(Aurora Innovation、ペンシルベニア州)のレベル4自動運転システム「オーロラ・ドライバー」を搭載した専用設計の量産型自動運転トラック「ボルボVNLオートノミー」を使って行い、大規模な自動運転輸送に必要な技術体系を検証する上で重要なステップとなる。

 パフォーマンスを監視し、既存の物流ネットワークへの円滑な統合を確実にするため、現段階では安全監視のためのドライバーを同乗させる。貨物は当初、ダラス〜ヒューストン間とフォートワース〜エルパソ間の2区間で輸送する。

 「ボルボVNLオートノミー」は、重要なシステムに冗長性を組み込んで設計されている。自動走行トラックでは、機能の冗長性が人間による補助の代わりとなり、主システムに問題が発生した場合に自動的に制御を引き継ぐシステムで安全な運行を保証する。

 この安全対策はボルボとオーロラとのパートナーシップによって強化されており、「ボルボVNLオートノミー」はオーロラの堅牢なテクノロジーで周囲の環境を安全に把握しながら走行できる。「オーロラ・ドライバー」には、高解像度カメラ、イメージングレーダー、独自の長距離ライダー(光検知・測距装置)といった強力なセンサーが搭載され、高速道路での安全な自動運転を可能にしている。

 VASは自動運転トラックが大量に稼働する時代に備え、トラック販売店ブラックナーズ・トラック&イクイップメントなどテキサス州内の主要なボルボ・ディーラーを活用して「ボルボVNLオートノミー」に必要なサポートやサービスポイントを設置している。

 自動運転は、運行コストの削減、効率の向上、安全性の強化により、輸送業界に革命を起こすと期待されている。年中無休、24時間稼働可能な技術により、トラックの配送時間短縮とサプライチェーン(供給網)の最適化が可能になれば、輸送ネットワークがより強じんになる。