Friday, February 07, 2025 6:24 AM
アメリカンアクスル、14.4億ドルでGKN親会社を買収
アメリカン・アクスル&マニュファクチャリング(AAM、デトロイト)は、駆動システム大手GKNオートモーティブを所有する英ダウレイ(Dowlais)を、約11億6000万ポンド(14億4000万ドル)で統合する。
ロイターによると、両社は、内燃エンジン、ハイブリッド、電気パワートレインを支える自動車部品を幅広く提供しており、AAMは買収完了後3年の時点で3億ドルの相乗効果を見込んでいる。買収後は、AAMが新会社の51%を、ダウレイが49%を保有する。
買収手続きは、株主のほか欧州連合(EU)、米国、およびダウレイが合弁会社を運営する中国の規制当局による承認を条件に年内に完了する。
自動車業界が不安定な中、新会社は規模の拡大による利点を狙っている。20カ国以上で展開しているダウレイのリアム・バターワースCEOは「中国、米国、EUの主要プレイヤーがEVへの移行にかなり違った姿勢を見せている現在、サプライヤーは顧客の多様なニーズに応えるため幅広いポートフォリオを必要としており、統合が必要。ドライブライン分野で統合の先陣を切りたい」と語った。
英国企業は総じて市場の評価額が比較的低いため、近年は外国企業の買収の標的になっている。英国を代表するエンジニアリング会社GKNは、18年にメルローズによる80億ポンドの敵対的買収に屈して以来、何度も所有者が変わっている。メルローズは23年、GKNの自動車事業と粉末冶金事業を分社化し、ロンドンでダウレイを上場したが、ダウレイは過去1年、EV市場の低迷による伝統パワートレイン事業の不振で収益が落ち込んでおり、株価はスピンオフ以来40%以上下落している。