Wednesday, June 25, 2025 7:15 AM
EV購入、米消費者はまだ消極的〜AAA調査
近年は電気自動車(EV)のモデルも増え、過去4年間で75種類以上が市場投入されているが、米国では依然として購入をためらっている人が多いという最新の調査結果を、米国自動車協会(AAA)が発表した。
エレクトリック・カーズ・リポートによると、調査対象の米成人のうち、次にEVを購入する可能性が「非常に高い」または「高い」と答えた人は16%しかおらず、EVに対する関心度は2019年以降で最低を記録した。購入する可能性が「低い」または「非常に低い」と考える人は51%から63%に増加し、22年以来最高だった。
EVへの移行を妨げている要因としては、電池の修理代の高さ(62%)と購入価格の高さ(59%)が挙げられた。回答者が今回指摘したそのほかの主な懸念事項には、長距離移動に不向きという認識(57%)、公共充電インフラの不足(56%)、走行中に電池残量がなくなる不安(55%)などがあった。
EVの購入を迷っているか購入しない可能性が高い人のうち、31%は安全面への懸念を、27%は自宅への充電器設置の難しさを、12%は税控除や還付金の削減または廃止の可能性を挙げた。
24年のAAAの調査分析によると、あらゆるタイプの車両の総所有コストを比べた場合、EVは減価償却費、購入費、金融諸費用といった要素から2番目に高かった。22年はガソリン価格が1ガロン=5ドルに達したため、多くの米国人がコスト削減を目的にEV購入を検討した。同年の調査では77%がEV購入の最大の動機としてガソリン代の節約を挙げた。
現在、レギュラーガソリンの全米平均は1ガロン=3〜3.50ドルで、25年調査でも回答者はEV購入の主な理由として、ガソリン代の節約、環境への配慮、維持費の低さなどを挙げた。
電気料金の全米平均(電力量1キロワット時=15.9セント)を基にした24年の分析によると、EVは全ての車種の中で燃料コストが最も安く、維持費も最も低かった。