Wednesday, April 15, 2026 7:58 AM

ブラジル、労働監督局長を解任〜BYDの「奴隷労働」認定理由に

 ブラジル政府が、中国のEV大手・比亜迪(BYD)を「奴隷のように労働者を働かせた企業」に認定したことを理由に、労働監督局長を解任したことが分かった。事情に詳しい関係者2人がロイターに語った。

 関係筋によると、局長を解任されたのはルイス・フェリペ・ブランダオ・デメロ氏。同氏はルイス・マリーニョ労働大臣からBYDを「悪質企業リスト」に載せないよう命じられたが、命令に従わなかった。

 13日の官報で公表されたデメロ氏の解任は、ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ(ルラ)大統領率いる政権と、深刻な労働虐待を取り締まる独立性の高い労働監督局との対立の表れといえる。マリーニョ氏は以前、大企業をリストから外すために労働監督官の業務に干渉したとして非難されたことがある。

 ブラジルの全国労働監督官協会(Anafitra)は、今回の解任を批判し、労働虐待との闘いを弱体化させ、こうした事例において強力なツールと考えられているリストの効果を損なう動きだと指摘した。

 BYDを巡る問題は、2024年、同社の下請け業者に雇用された中国人労働者163人が不当な契約を結ばされ、BYDの工場建設現場で「奴隷労働のような状況下」(ブラジル当局)で働かさていたことが発覚したことに端を発している。

 当局は今月上旬、BYDをリストに追加したが、その後ブラジルの労働裁判所はBYDをリストから除外する仮処分命令を下した。