Thursday, November 17, 2016 10:20 AM
ニューバランスに敵意集中〜トランプ歓迎の意表明で
スニーカー製造大手ニューバランス(NB、マサチューセッツ州)が、大統領選の結果に納得しない反トランプ層の攻撃の的になっている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、 NBは以前から環太平洋経済連携協定(TPP)に反対していたため、選挙戦で反TPPを主張したドナルド・トランプ氏の勝利を歓迎。広報担当者はメディアの取材に答えて「オバマ政権は耳を傾けてくれなかったが、トランプ氏の当選で事態が良い方向に動くだろうと感じている」と述べた。
ところが、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどのソーシャルメディアでは大勢がNBの姿勢に猛反発。「持っているスニーカーは捨てる」「ブランドをボイコットする」といった投稿が相次ぎ、靴を燃やしている動画や靴をごみ箱に捨てた写真をアップロードする人も続出した。
インスタグラムではNBのアカウントに「TPPに関する立場は支援するが、ドナルド・トランプのような扇動者を支持していることに失望した。もう靴は買わないと思う」と書いた消費者もいた。
NBは国内で靴の製造を続ける唯一の大手ブランドで、ニューイングランド地域にある5つの工場で約1400人を雇用する。TPPに関しては「海外の製造に依存する他社に有利で国内の製造に打撃を与える」と反対している。
業界で対照的な立場を取るのはナイキで、海外工場への依存率が高く、輸入関税の引き下げによって恩恵を受ける立場にあるためTPPを支持している。