Friday, December 02, 2016 11:13 AM
極右サイトから広告撤収続出〜ケロッグなど、日産は継続
ドナルド・トランプ次期大統領の側近であるスティーブン・バノン氏が会長を務める過激な保守系ニュースサイト「ブライトバート(Breitbart News)」に対する批判が高まる中、大手企業が続々とサイトへの広告掲載を取りやめている。
USAトゥデイによると、ブライトバートは11月30日、食品大手ケロッグがサイトから広告を取り下げる計画を表明したのを受け、読者に同社製品の不買運動(ボイコット)を呼びかけた。同サイトに対しては内容が人種差別的、女性蔑視的、反ユダヤ系的であるとの批判が強い。
デンマークの製薬大手ノボ・ノルディスクや眼鏡通販のウォービー・パーカー、サンディエゴ動物園も既にブライトバートからの広告引き揚げを表明しているほか、ネット広告技術企業のアップネクサス(AppNexus)は数週間前、掲載内容が同社のヘイトスピーチ規定に違反しているとの理由でブライトバートが同社の技術を使えないようにした。
専門家によると、バノン氏が大統領選挙でトランプ陣営の選対本部責任者を務めたことに加え、次期政権の首席戦略担当兼上級顧問に任命されたことで、ブライトバートに広告を出す企業としては広告掲載を続けるか否かで立場を表明せざるを得ない状況になった。
一方で、日産自動車は同サイトへの広告掲載を継続する方針だ。日産広報のジーニー・ホワイテッド氏は、同社が「できるだけ多くの消費者を対象に多様なサイトに広告を掲載している」と説明しながら「掲載は政治的な論評を意図していない」と強調した。