Wednesday, July 06, 2016 10:00 AM

ポンド安、歯止めかからず EU離脱で31年ぶり低水準

 英通貨ポンド安に歯止めがかからない。6日の対ドル相場は、欧州連合(EU)離脱を選択した国民投票からの下げ幅が一時14%を超え、約31年ぶりの安値となった。景気が悪化するとの見通しや政治的混乱が背景にあり、一段と下落するとの見方が大勢だ。

 国民投票があった6月23日はEU残留への期待から一時、1ポンド=1.50ドルの今年最高値をつけたが、離脱派の勝利によりポンド安が進み、今月6日のロンドン市場では1.30ドルを割り込んだ。

 投資家がポンドを手放すのは、英国経済の低迷が避けられないとみられているためだ。不動産投資の減少といった兆候が早くも表面化した。中央銀行のイングランド銀行(BOE)が国債を購入する量的緩和の拡大や利下げに踏み切る公算が大きいこともポンド売りにつながっている。(共同)