Thursday, July 03, 2025 7:14 AM

ウーバー創業者、ポニーAIの買収を検討

 配車サービス大手ウーバーの創業者で元CEOのトラビス・カラニック氏が、トヨタが出資する自動運転技術開発の中国企業ポニーAI(小馬智行)の米国部門の買収を検討していることが分かった。ニューヨーク・タイムズが報じた。

 カラニック氏は投資家とともに買収資金を調達しており、ウーバーが取引を支援する可能性もあるという。

 テッククランチによると、2024年に米国で上場したポニーAIは、NYタイムズが報道する前の時点で時価総額が約45億ドルとなっており、22年に米国子会社の売却またはスピンオフの準備を開始して、ソースコードの分岐版(フォーク)まで作成したと報じられている。

 買収が成功すれば、カラニック氏にとっては17年にウーバーCEOを退任して以来の自動運転分野への復帰となる。同氏がCEO在任中、ウーバーは自社で自動運転車(AV)の開発を進めていたが、18年にアリゾナ州で試験車両が歩行者を死亡させる事故が発生した。

 カラニック氏の後任のダラ・コスロシャヒ現CEOは、最終的に自動運転部門を新興の自動運転トラック会社オーロラ(Aurora、ペンシルベニア州)に売却し、それ以降はウェイモなど他社との提携を通して配車サービスにAVを導入している。

 一方、カラニック氏は近年、自身のゴーストキッチン(配達・持ち帰り専門の飲食店)企業クラウドキッチンズ(CloudKitchens)を経営しながらロボティクス分野への関与を強めており、NYタイムズによるとポニーAIを買収してもクラウドキッチンズのCEOは続ける意向という。