Wednesday, January 18, 2017 5:00 PM

習氏、トランプ氏批判 台湾問題念頭に国連演説

 中国の習近平国家主席は18日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で演説し「大国は互いの核心的利益と重大な関心を尊重しなければならない」と述べた。中国は台湾を「核心的利益」と位置付けており、中国と台湾は不可分の領土だとする「一つの中国」原則に縛られない考えを示唆するトランプ次期大統領を批判した。

 演説は習氏の持論である「人類の運命共同体」がテーマで、国連など多国間の枠組みを尊重する中国の姿勢を強調。単独主義的な傾向を見せるトランプ氏の就任を20日に控え、名指しを避けながらも同氏をけん制する内容となった。

 習氏は「(大国は互いに)意見の食い違いをコントロールし、互いに尊重し合う協力的な新しい関係を構築するよう努力しなくてはならない」と強調。「米国とは積極的に『新たな形の大国関係』の構築に努力したい」とも述べ、米次期政権とも関係発展に努めたいとの意思を表明した。(共同)