Wednesday, December 10, 2025 6:39 AM

ステランティス、北米でホワイトカラー2000人増員へ

 ステランティスは米国事業を強化するため、ミシガン州オーバーンヒルズの北米本社を中心にホワイトカラーの大規模な増員を進めている。

 オートモーティブ・ニュースによると、同社はカルロス・タバレス前CEO時代に大規模な人員削減を行い、2020年〜24年末に世界全体で5万人を解雇。デトロイト都市圏では従業員数が減り続け、同社の将来はほんの1年前まで危機的と思われていたが、過去数カ月間は、北米での成長加速を目指して活発な動きを見せている。

 同社は「今後4年間で米国事業に130億ドルを投資し、5000人を製造職で、製造・品質管理・エンジニアリングなどで約2000人を追加採用する」と説明した。

 同社は10月中旬、イリノイ、インディアナ、オハイオ、ミシガンでの製造強化計画を発表した。ウォレン・トラック工場(ミシガン)に1億ドルを投じて900人を新規に採用するほか、デトロイト・アセンブリー・コンプレックスの設備改修に1億3000万ドルを投資する計画を明らかにしていたが、2000人のホワイトカラー採用は今回初めて明らかにした。

 同社が北米で事務、営業、専門職を追加採用するのは数年ぶり。アントニオ・フィローザCEOは前任者と異なり、北米本社のある「クライスラー・テックセンター」に勤務する米国駐在型のトップで、北米事業への意気込みが強い。タバレス時代に悪化したサプライヤー、販売店、全米自動車労組(UAW)との関係修復を最優先している。

 またタバレス時代はリモートワークが通常で、巨大なテックセンターはゴーストタウン化していたが、今は従業員は週3〜5日の出勤が求められている。