Thursday, July 07, 2016 10:49 AM

武田薬品、胃不全まひ治療薬の開発で提携

 武田薬品工業(大阪府)とアルトス・セラピューティクス(Altos Therapeutics、カリフォルニア州)はこのほど、アルトスの胃不全まひ治療薬の候補物質である「ATC-1906」の開発で提携した。

 武田ウェブサイトによると、両社はATC-1906を胃不全まひとその症状に対する治療薬として開発し、武田はATC-1906の第1相臨床試験が終了した後の一定期間、アルトスを買収する独占的オプション権を持つ。

 胃不全まひは胃排出遅延を特徴とする慢性的な胃運動障害で、早期満腹感や食後膨満感、吐き気、おう吐、腹部不快感などの症状を伴う。アルトスは、ATC-1906を胃不全まひの吐き気・おう吐症状に対する経口ドーパミンD2/D3受容体拮抗薬として開発している。

 契約に基づき、武田は買収オプション権に対する一時金をアルトスに支払う。武田がオプション権の行使を選択した場合、買収のための追加の支払いを行い、ATC-1906の開発・販売権を獲得する。アルトスが現在所有する新薬候補物質はATC-1906のみ。