Monday, January 30, 2017 10:14 AM

カーエレクトロニクス、業界投資の最大50%に

 車載電子技術が2030年までに、自動車メーカーの投入コストの過半を占める見通しだ。

 ワーズオートによると、情報娯楽や自動運転技術開発の加速化を踏まえると、カーエレクトロニクスへの投資額が最高50%に達する。

 電子製品の買い手として自動車メーカーはトップクラスに位置付けられる一方、メーカーの投資コストに占める電子関連業界の割合は比較的小さい。米国の場合、自動車業界はテレビとラジオ受信機、音響およびビデオ録画機器の企業間取引(B2B)の18%で、電子部品やバルブ、チューブでは8%にとどまる。

 自動運転車は実用化がタクシーや商用トラックから始まるため、自動運転技術関連でメーカーによるエレクトロニクスの活用が急増する可能性は低い。それでも自動化へのトレンドは顕著で、過去10年間の電子部品への業界投資は先進国を中心に飛躍的に高まっている。日本では、05年から15年の間に電子部品の活用度が26%増加した。

 車載電子技術をめぐる開発競争は、ハードウェアよりもソフトにおいて熾烈を極める。自動車メーカーにとってはセンサーと通信システムの信頼性が最も重要だ。前者は主要ハイテク企業によって試験されている一方、後者はまだ登場していない。車載通信技術は18年、4Gより3倍高速化された5G(次世代移動通信システム)で進化を遂げる見通しだ。