Tuesday, January 31, 2017 9:48 AM

カナダのCEOら、米技術者の取り込みを首相に進言

 カナダの技術業界のCEOらは30日、カナダのジャスティン・トルドー首相に対し、トランプ米大統領が先日署名した移民入国凍結大統領令によって米技術業界から締め出される技術人材を受け入れるよう進言した。

 カナダの技術業界はそれによって人材の多様化と技術革新力の強化を狙う。

 シリコン・バレーを中心に米技術業界では、技術職の何割かがインドや中国を中心とした外国人によって占められている。また、ロシアや東欧の技術者の多くも米企業に流れている。

 「アップルは移民なしでは存在できない」とアップルのクックCEOは話し、同大統領令を批判したばかり。

 ブルームバーグによると、グーグルやマイクロソフト、アマゾンを含む米技術大手の多くは、事業所や研究所をカナダの主要都市に置いている。特に最近では、マイクロソフトとグーグルがモントリオールで運営する人工知能研究所をそれぞれ2倍に拡大する計画を打ち出した。

 今回の大統領令によって技術人材の米国内就労が制限される可能性が出てきたため、カナダの技術業界では、それらの技術者たちをカナダに取り込める千載一遇の好機が到来したと考えている。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-01-30/canadian-ceos-urge-trudeau-to-take-rejected-u-s-tech-workers