Monday, July 11, 2016 10:44 AM

控訴審でも無罪主張 オウム高橋被告、9月判決

 1995年3月の地下鉄サリン事件で殺人罪などに問われ、一審東京地裁の裁判員裁判が無期懲役とした元オウム真理教信者、高橋克也被告(58)の控訴審初公判が11日、東京高裁で開かれた。弁護側は地下鉄事件の無罪を改めて主張、検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。判決は9月7日に言い渡される。

 弁護側は松本智津夫死刑囚(61)=教祖名麻原彰晃=の証人尋問を請求していたが、栃木力裁判長は「必要性がない」と述べ、一審に続いて認めなかった。

 高橋被告は日比谷線でサリンをまいた元教団幹部を車で送迎。一審判決は、元教団幹部から受けた説明などから「人を死亡させる危険性が高く、揮発性のある毒物をまくと認識していた」と認定したが、弁護側は控訴審でも「実行犯がサリンをまくとは知らなかった。無罪にならなければおかしい」と主張した。(共同)