Wednesday, February 22, 2017 9:57 AM

シリア和平協議23日に再開 内戦終結目指し国連仲介

 シリア内戦の終結を目指し、国連が仲介するシリア和平協議が23日、ジュネーブで再開される。アサド政権と反体制派主要勢力は共に出席予定で、昨年4月に中断された協議がようやく動きだす。トランプ米政権のシリア政策が定まらぬ中で大きな成果は見込めないが、ロシアなどが主導し昨年末に始まった停戦を継続できるかが焦点の一つとなる。

 多数の民間人が犠牲となった北部アレッポの攻防戦を経て、戦況は政権側に大きく有利に傾いた。国連安全保障理事会が定めた議題の柱は、移行政権づくりや新憲法起草などだが、権力維持に自信を強めた政権側が妥協する可能性は低く、政治プロセスを巡る協議は難航しそうだ。

 シリア内戦では、米国やアラブ諸国が反体制派を支援し、ロシアやイランがアサド政権を支える構図で「代理戦争」が続いてきた。トランプ大統領はロシアとの協力関係を強め、アサド政権との協調も排除しない姿勢を示しているが、具体的な政策は不明のまま。過激派組織「イスラム国」(IS)が首都と称するシリア北部ラッカの奪還作戦でも、地上部隊の中核を誰が担うかの国際協議が進んでいない。(共同)