Wednesday, March 01, 2017 10:08 AM

日韓合意「尊重、実践を」 黄首相、記念日も世論分裂

 韓国の大統領代行、黄教安首相は1日、日本の植民地統治下の1919年に起きた「3.1独立運動」を記念するソウル市での政府式典で演説し、従軍慰安婦問題の解決に関する2015年末の日韓合意について「趣旨と精神を心から尊重し、実践しなければならない」と強調した。

 韓国で祝日の1日、ソウル中心部では朴槿恵大統領の罷免を求める集会と、反対の集会がそれぞれ開かれた。憲法裁判所の結論が迫る中、警察は衝突を警戒し、多数の警察車両を集結させ互いの集会を隔てた。例年は国民の団結を確認する記念日だが、今年は世論分裂の様相を呈した。

 黄氏は演説で、釜山の日本総領事館前に設置された少女像の問題に直接触れなかったが、設置団体や野党側に合意の尊重を訴えた。一方、像設置への対抗措置として長嶺安政駐韓大使に一時帰国を命じるなどした日本政府にも、柔軟な対応を求める姿勢をにじませた。(共同)