Thursday, July 14, 2016 10:26 AM

米、防空圏警戒し対中圧力 アジア関与一段と

 南シナ海問題で中国の主張を退ける仲裁裁判所の判断が示されたことを受け、米政府は中国が南シナ海に防空識別圏を設定することを警戒、挑発的行動を取らないよう対中圧力を強化し、関係国に対話を促しながら緊張の緩和を図る。

 中国が仲裁判断に反発し、南シナ海情勢がさらに不安定化する懸念が高まっている。アジア重視戦略を掲げるオバマ政権は「同盟国や友好国との協力関係を拡大し、米軍の存在感を示す」(政府高官)ことで、地域の安定に向けアジアへの関与を一段と深める方針だ。

 米上院外交委員会は13日、南シナ海問題について公聴会を開催。キャンベル前国務次官補は、中国が防空圏を設定することは「情勢を不安定化させる危険な行為で、米国の激しい反応を招くと警告を続けるべきだ」と進言した。(共同)