Saturday, July 16, 2016 8:02 AM

過激派関与を捜査へ 実行犯、精神疾患歴情報も

 フランス南部ニースのトラック暴走テロで、同国検察のモランス検事は15日、警官隊に射殺された実行犯はニース在住のチュニジア人トラック運転手モハメド・ラフエジブフレル容疑者(31)と発表した。イスラム過激派の呼び掛けに呼応した可能性もあるとして、組織関与の有無など背後関係を解明する方針。一方で容疑者が過去に精神疾患があったとの情報も浮上しており、慎重に捜査を進める。

 トラックが大量殺傷に使われたことには国内で衝撃が広がっており、カズヌーブ内相は民放テレビで「テロの手口が新たな次元に達した」と指摘、再発に強い警戒感を示した。検事はテロによる死者84人中、未成年者が10人いると述べた。

 オランド大統領は16日、前日に続いて国防、法務など担当閣僚を招集した国防会議を開いた。その後、緊急閣僚会議を開催。約1年半の間に3度の大規模テロを招いた政権に国民の風当たりは強く、大統領は難局を迎えている。(共同)