Thursday, June 16, 2016 5:55 PM

都知事後継選び 参院選にらみ神経戦

 政治資金流用問題の責任を取り、辞職が決まった舛添要一東京都知事の後継選びで、与野党が神経戦を続けている。舛添氏を支えてきた与党は、同時進行となる7月の参院選への影響を回避しようと躍起。一方、野党は舛添氏ら過去2代の都知事が任期途中で辞職する事態を重大視。「政治とカネ」問題に焦点を当て、参院選と連動させたい考えだ。双方ともに世論の風向きを注視しながら、調整を活発化させる。

 「都民の信頼を回復し、東京五輪で政府と連携できる方が良いのではないか」。自民党の稲田朋美政調会長は16日の記者会見で後任の条件を挙げた。「ポスト舛添」として取り沙汰された人気アイドルグループ「嵐」の桜井翔さんの父親で、17日に総務事務次官を退く桜井俊氏や、鈴木大地スポーツ庁長官は早々と出馬を否定。候補が浮かんでは消えている。

 自民党幹部は2014年の都知事選で舛添氏を支援した経緯に触れ「わが党は反省すべきで、前のめりになって動く状況にない」と語る。連立を組む公明党の山口那津男代表は会見で「これまで自民、公明両党で相談しながらやってきた」と述べるにとどめた。(共同)