Tuesday, July 19, 2016 10:37 AM

トルコ、反対勢力を大粛清 1万人停職、死刑復活協議

 トルコのエルドアン政権は19日までに、クーデター未遂に関連して警察官や地方自治体幹部ら1万人以上を停職処分にした。軍と司法の関係者8000人以上が拘束され、うち6000人以上が兵士という。反乱への関与を理由とした異例の大規模粛清。敵対するイスラム指導者ギュレン師がクーデター未遂の黒幕だと一方的に断定し、支持者らの一掃を図る。

 ユルドゥルム首相は19日、主要野党党首らと相次いで会談。反乱勢力の処刑を視野に、死刑制度の復活協議を実質的に開始したとみられる。また首相は、米国に対しギュレン師の引き渡しを求める公式文書を送付したことを明らかにした。

 20カ国・地域(G20)の一角で北大西洋条約機構(NATO)の一員でもあるトルコでの強権的な対応に、国際社会は懸念を深め、米大統領報道官は18日、粛清の動きに対し「法手続きと自由を守る」よう呼び掛けた。(共同)