Friday, June 02, 2017 11:01 AM

出生数初の100万人割れ 16年、出生率1.44に低下

 2016年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は97万6979人(前年比2万8698人減)で、現在の形で統計を取り始めた1899年以降、初めて100万人を割り込んだことが2日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。女性1人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は1.44(前年比0.01ポイント減)で2年ぶりに低下した。

 死亡数は130万7765人で戦後最多。死亡数から出生数を引いた人口の自然減も33万786人で過去最大となった。

 厚労省は「人口規模が大きい団塊ジュニア世代が既に40代となり、主な出産世代ではなくなった」としており、今後も人口減少と少子高齢化がさらに深刻化するのは必至。安倍政権が目指す「25年度末までに出生率1.8」や「60年に人口1億人程度維持」は、いずれも実現が厳しい状況だ。(共同)