Monday, July 03, 2017 11:32 AM

北朝鮮の五輪参加に焦点 平昌、南北交流は難問山積

 平昌冬季五輪での南北合同チーム結成などの意思を表明した韓国の文在寅大統領との会談を終えた国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は3日、まずは北朝鮮の五輪参加に向けて最大限の支援をする姿勢を示した。過去の例からも、南北合同チーム結成や開会式での合同入場行進は難問が山積する。IOCとしては、より現実的な「北朝鮮の五輪参加」に焦点を合わせた格好だ。

 最近の北朝鮮に冬季競技の有力選手は少なく、前回2014年ソチ冬季五輪も不参加だった。大会組織委員会によると、今回も現状では出場資格を得た選手はいない。バッハ会長は「対話と平和は五輪のメッセージだ。北朝鮮が出場基準をクリアできるよう手助けしたい」と述べたが、推薦枠出場を含めた具体策には「時期尚早」として踏み込まなかった。

 00年シドニー五輪で初めて実施された合同行進は、02年ソルトレークシティー冬季五輪では北朝鮮選手が出場権を獲得できず実現しなかった。対外的なメンツから南北の人数バランスが最優先されるため、実現には少なくとも「北朝鮮選手10〜20人の出場が望ましい」(元IOC幹部)との声もある。合同チーム結成は、さらにハードルが上がる。(共同)