Tuesday, July 18, 2017 11:25 AM

3%成長でも赤字8兆円 20年度、黒字化困難

 政府は18日、経済財政諮問会議を開き、中長期の経済財政試算を示した。名目で3%以上、物価変動の影響を除いた実質で2%以上の高い経済成長が続く前提でも、国と地方の基礎的財政収支は2020年度に8兆2千億円の赤字が残ると見込んだ。今年1月の試算からは歳出抑制で1千億円縮小するが、20年度に黒字にする財政健全化目標の達成は難しい情勢だ。

 石原伸晃経済再生担当相は記者会見で目標維持を改めて表明したものの、政府内では中間評価を予定する18年度をにらみ見直し議論が進む見通しだ。成長頼みが一段と強まり、財政悪化に拍車が掛かる恐れがある。

 安倍晋三首相は「財政健全化のためには歳出改革の着実な推進とともに、持続的な経済成長が不可欠だ」と強調した。(共同)