Monday, July 31, 2017 1:00 PM

シティ、英離脱で一部事業をスペインに移転へ

 金融大手シティグループが2018年、プライベート・バンキング部門の一部をロンドンからスペインのマドリードに移転する計画を進めていることが分かった。英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた動き。ロイター通信が関係筋の話として伝えた。

 いくつかの銀行は、19年3月の英離脱後もEUの取引業務を大きな混乱なく続けられるよう、英国外に子会社を設立することを選択している。

 スペイン紙エルパイスが最初に報じたシティグループの動きについて、関係筋がロイターに対して認めた。エルパイスは従業員50人未満が移る可能性があると報じたが、関係筋はもっと少ない人数になりそうだと語り、正式決定は離脱交渉が始まってからになるとも述べた。

 マドリードのシティグループは、コメントを控えている。

 英国のEU離脱決定以来、マドリードは各国の金融機関に対して誘致活動をしているが、欧州事業の拠点をスペインの首都に移すことに興味を示すところはほとんどなかった。シティとドイツ銀行は最近、英国のEU離脱に対応して独フランクフルトでの事業を強化すると発表した。そのうちシティは、時期を見て事業強化する欧州拠点としてフランクフルトのほかにもアムステルダム、ダブリン、マドリード、パリを挙げていた。