Tuesday, August 01, 2017 12:21 PM

トランプ政権、体制一新 重要公約実現に本腰

 ケリー大統領首席補佐官が就任、一方で広報部長に起用されたばかりのスカラムチ氏が更迭され、ホワイトハウスの体制が一新された。トランプ大統領は停滞する重要公約の実現に本腰を入れるが、欠かせないのは議会との連携だ。前首席補佐官のプリーバス氏ら共和党と太いパイプを持つ人材が政権を去ったことで、議会との調整は一層困難になる恐れがある。

 ケリー氏は海兵隊出身の元軍人で、超党派の尊敬を集める。「史上最高の補佐官になる」と太鼓判を押したトランプ氏は7月31日、ケリー氏の進言を早速聞き入れ、政権内の対立をあおる発言をしていたスカラムチ氏の更迭に踏み切った。ホワイトハウスの統括役として、混乱の収拾を期待する声は議会でも大きい。

 ただ、与党共和党は優先課題である医療保険制度改革(オバマケア)見直しで結束できず、法案が否決に追い込まれたばかり。トランプ氏は共和党を暗に批判するなど、政権と与党の関係に緊張が生まれている。首席補佐官は議会との折衝も担うため、政治経験のないケリー氏には荷が重すぎるとの見方もある。(共同)