Tuesday, July 26, 2016 5:45 PM

米中に悪影響と懸念伝達 南シナ海で米海軍トップ

 米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長は26日、中国訪問時に呉勝利海軍司令官と会談した際、中国が南シナ海で防空識別圏を設定したり、スカボロー礁(中国名・黄岩島)で施設建設を継続したりすれば、米中関係に悪影響を及ぼすと懸念を伝えたことを記者団に明らかにした。

 スカボロー礁については、仲裁裁判所が今月12日の判断でフィリピン漁民の伝統的漁業権を認めたが、中国は受け入れていない。米軍は、中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島と西沙(英語名パラセル)諸島と並んで、スカボロー礁を軍事拠点化することを警戒している。

 リチャードソン氏によると、会談で両者は、米艦船が中国の港に寄港する頻度を増やすことで合意した。中国は米原子力空母ジョン・ステニスの香港への寄港要請を拒否しており、合意を履行するかが注目される。(共同)