Wednesday, July 27, 2016 1:07 PM

日銀、金融緩和圧力高まる 経済対策と相乗効果狙う

 28、29日に金融政策決定会合を開く日銀への追加金融緩和圧力が高まっている。消費低迷や円高に加え、英国の欧州連合(EU)離脱問題で先行き不透明感が広がり、日銀が目指す2%の物価上昇への道筋が険しくなっているからだ。政府内には、安倍内閣が計画している大規模な経済対策に歩調を合わせた追加緩和で、相乗効果を引き出すべきだとの声が強まっている。

 金融市場も足元の物価の弱さから追加緩和を見込んで円安株高傾向にある。「緩和見送りは円高株安が一気に進む引き金になりかねない」(政府関係者)状況だ。

 日銀が金融政策運営で重視する消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、5月が0.4%下落し、3カ月連続で前年割れと低迷している。事業費28兆円超の政府の経済対策と「同じタイミングで追加緩和に踏み切れば金融市場への効果は大きい」(経済官庁幹部)と緩和を後押しする声は多い。(共同)