Wednesday, July 27, 2016 5:56 PM

重複障害者の居場所尋ねる 容疑者、計画的襲撃か

 相模原市の知的障害者施設で19人が刺殺され26人が負傷した事件で、元施設職員植松聖容疑者(26)=殺人などの容疑で送検=が、結束バンドで縛った職員に、複数の障害がある重複障害者の居場所を尋ねていたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。植松容疑者は「重複障害者が生きていくのは不幸だ。不幸を減らすためにやった」とも供述。神奈川県警津久井署捜査本部は、障害の重い入所者を計画的に狙ったとみている。

 捜査本部は同日、植松容疑者宅を家宅捜索し、2月に衆院議長宛てに持参した手紙の下書きのようなものが見つかった。また、事件が起きた「津久井やまゆり園」を現場検証。司法解剖が終わった12人の死因の多くは首を切られたことによる失血死と発表した。

 一方、難を逃れた比較的障害が軽い入所者が、結束バンドで縛られた施設職員に気付き、バンドをはさみで切断して助け出していたことも判明した。捜査本部は、救助がなければ被害がさらに拡大した恐れもあったとみている。施設関係者によると、束縛された職員は少なくとも5人。(共同)