Thursday, July 28, 2016 10:07 AM

中露、南シナ海で演習へ 9月、米けん制の狙い

 中国国防省の楊宇軍報道官は28日の記者会見で、中国とロシアの両海軍が9月に南シナ海で合同軍事演習を実施すると明らかにした。東アジアで軍事的影響力を強める米国をけん制する狙いがあるとみられる。中国による南シナ海の軍事拠点化に危機感を表明する見通しの日本の2016年版防衛白書にも反発した。

 米国は中国が造成した人工島周辺に軍艦を派遣する「航行の自由」作戦などを通じ、対中圧力を強化。北朝鮮の弾道ミサイルに対応するため、最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備も決めた。

 中露はTHAADのレーダーが自国内まで監視できるとして配備に強く反対。25日の外相会談でも南シナ海問題や朝鮮半島情勢を巡り、米国を念頭に「外部勢力」を警戒することで一致するなど対米連携を進めている。(共同)